HACCPは、食中毒の防止にも役立てることができる衛生管理手法です。
一般的に、食中毒は腐ったものを食べたときや加熱が不十分なものを食べたときに起きるもので、いずれも微生物が直接的な要因になっています。HACCPの手法では、手洗いを行う、食器や調理器具、製造設備などの衛生管理や消毒など微生物を発生させないための様々な確認や適切な処置を考え、これらを実行することが大切です。
みかんを箱単位で購入される人も多いかと思われますが、みかんは1個にカビが発生すると箱の中でそれが広がってしまう交差汚染や二次汚染が起こりやすい果物です。箱を開けてみかんを見たときにカビが発生しているものが1個ある、これを取り除けば交差温泉や二次汚染を予防することができます。
これと同じで保管してある食材の1つが微生物により腐敗し始めている場合、他の食品に微生物の汚染が広がる可能性があるので、冷蔵庫内で保管を行うときには生肉や魚などの生ものについては蓋つきの容器に入れるなどしてから、冷蔵庫の最下段に区別する他の食材への交差汚染や二次汚染を予防することがHACCPの衛生管理手法の中にあります。また、まな板や包丁などの調理器具は、生もの用と生野菜用にわけるなどして、利用したときにはすぐに洗浄および消毒を施すことが大切です。ちなみに、冷蔵庫内での保管方法や調理器具の用途別の使いわけについては一般家庭でも必要になるもので家庭にもHACCPの考え方が役立ちます。