物流において温度の管理は極めて重要です。

倉庫やトラックでの配送の際に、魚介類や肉類、乳製品といった食に関するものは鮮度を維持するために温度を厳密に管理する必要があります。また、化学薬品などの輸送は温度管理を誤ってしまうと、薬品の効果が落ちるといったことや、爆発や気化による有毒ガスの発生など人の生命に関わることも少なくありません。物流過程における中で温度管理の重要性はますます増加しており、それに対応するための高い技術が求められ、物流業者の設備投資コストの増大の原因にもなっています。

しかし、一方で温度管理を制する物流業者は他社に対し圧倒的な優位性をもたらすといっても過言ではありません。他社では温度管理の制約のため、保管や輸送を行うことができない物資に対応できるのであれば、それは自社にとっての強みとなり市場競争における優位性となるのです。この点を理解しているからこそ中小の物流業者から大手企業に至るまで、さまざまな技術や手法を駆使し、あらゆる温度管理を導入しているといえます。

主に導入されている技術としては、外気から食品の温度を守るために用いる、搬入口とトラックの荷台を接続し外気侵入を防ぐドッグシェルター、冷気を外部に逃がさないためエリアを区切ることが可能なエアカーテンなどが挙げられます。特に、エアカーテンは構造が簡単であり、倉庫やトラックの荷台にも取り付けしやすいため多くの業者で用いられています。